航空券12万円、運賃は3割もない

2026年9月17日から22日まで、インドのムンバイとナシークにいました(現地5泊6日。帰りは機中泊で、23日の朝に帰国)。この記事は、その旅の連載「ムンバイとナシークの6日間」の1本です(準備の話)。一覧は、記事の下の連載タグからどうぞ。

航空券の内訳を見たら、運賃そのものは、3割もありませんでした。

成田からムンバイまでの往復、私の分で121,080円。ずっと「航空券は12万円」と覚えていた数字です。その中身を、帰国してから、初めてちゃんと見ました。

乗った便、12万円の内訳

行きは、ANAのNH829便。9月17日、成田の第1ターミナルを11時40分に出て、ムンバイに17時50分着。帰りは、NH830便。9月22日、ムンバイを19時30分に出て、成田に翌23日の朝7時50分着(機中泊)。直行便で、エコノミークラスです。

内訳は、こうなっていました。

項目金額割合
運賃28,500円約24%
燃油サーチャージ等82,360円約68%
帰りの座席指定2,000円約2%
残り8,220円約7%
合計121,080円

「残り」の8,220円は、手元のメモには内訳がありません。空港の使用料や、出国・入国にかかる税のたぐいだと思います。

目を引いたのは、燃油サーチャージ等が、運賃の3倍近いことでした。「航空券が12万円」の中身は、2万8千円の運賃と、8万円あまりの「それ以外」だったわけです。意外に安いな、と思いました。

運賃だけなら、成田からムンバイまで、片道14,250円。6,700kmほどの距離を、14,000円で運んでもらっている計算になります。新幹線で東京から大阪に行くのと、同じくらいの値段です。

燃油サーチャージとは、買う時期で決まる

燃油サーチャージは、正式には「燃油特別付加運賃」といいます。飛行機の燃料の値段が上がったぶんを、運賃とは別に上乗せして集める仕組みです。調べてみると、決め方にははっきりしたルールがありました。もとになるのは、シンガポール市場での航空燃料の値段を円に直したもので、2ヶ月ごとに見直され、行き先の地域ごとに金額が決まっています。そして、いつ乗るかではなく、いつ買ったかで決まる。ここが大事なところです。9月に乗る便でも、7月に買えば7月の金額、9月に買えば9月の金額になります。

ANAの、日本からインドへの燃油サーチャージ(片道、1人あたり)は、2026年、大きく動いた年でした。2月〜4月は片道20,400円(往復40,800円)。5月〜6月は36,800円(73,600円)。7月〜8月は40,400円(80,800円)。9月〜10月は35,800円(71,600円)。春から夏にかけて、ほぼ倍になっています。

私の「燃油サーチャージ等」は82,360円でした。7月〜8月に買った場合の往復80,800円に、1,560円を足すと、ぴったり82,360円になります。「等」の中に、別の小さな料金が入っているのだと思います。買ったのは7月23日。1年の中で、いちばん高い時期でした。

買う時期が違っていたら

もし、買う時期が違っていたら、どうなっていたか。同じ便、同じ運賃だったとして計算してみます。2月〜4月に買っていたら、燃油サーチャージは40,800円で、いまより約4万円安い。9月に入ってから買っていたら71,600円で、約9,000円安い。4万円というのは、今回の旅の、宿代の大半にあたります。

ただ、これは後から表を見たから言えることです。2月の時点で、9月にインドに行くと決まっていたのか。9月まで待って買う、という手もありました。でも、出発の直前まで待てば、運賃のほうが上がるかもしれないし、席がなくなるかもしれない。燃油サーチャージが次に下がるのか上がるのかも、発表されるまで分かりません。買う時期を選べたとしても、うまく選べたかどうかは、あやしいです。やっぱり、行くと決める前に、少し時間が経ってしまったのがあると思います。友人に誘われてからなので。これからは、早めに予定を組んで決めたいです。

ほかの数字と、並べてみる

同じ旅の、ほかの支払いも書き出しておきます。

宿は4軒で5泊。予約の確認書の金額(税込み、1室の料金)は、こうでした。

宿泊数予約サイト金額(税込)
レジデンシー ホテル フォート(ムンバイ・フォート)9/17〜19の2泊Trip.com22,783円
ザ サヒル ホテル(ムンバイ・セントラル周辺)9/19〜20の1泊Trip.com10,917円
The SSK Solitaire Hotel & Banquets(ナシーク)9/20〜21の1泊Booking.com7,892円
Hotel Harbour View Colaba(ムンバイ・コラバ)9/21〜22の1泊Booking.com13,079円
合計5泊54,671円

1泊あたりにならすと、約10,934円です。ムンバイ・セントラルの宿は、朝食つきでした。

鉄道は、ムンバイとナシークの往復。特急のエアコン付き座席で、片道188km。行きは3人で2,225.40ルピー(4,201円)、帰りは3人で2,480.40ルピー(4,683円)。どちらも車内食つきです。手数料の221円を足して、往復3人で9,105円、1人あたり3,035円でした。

入国に要るe-Visa(電子ビザ)は、25米ドルに、銀行手数料が上乗せされます(私はPayPalで払ったので4%でした)。

Uberは、確認できた範囲で10回。合計約1,978ルピー(3,500円ほど)。いちばん高かったのは空港行きの744.74ルピー、ナシークのオートリキシャは50〜80ルピーほどでした。

並べてみると、5泊した宿の合計より、燃油サーチャージのほうが高い。戦争の影響かな、と思いました。6日間のUber10回ぶん(3,500円)は、帰りの座席指定1回(2,000円)と、そう変わりません。ムンバイとナシークを特急で往復する料金(手数料込みで1人3,035円)は、成田〜ムンバイの運賃の、およそ10分の1です。インドの中で使ったお金は、どれも、日本からインドに行くためのお金に比べると、桁がひとつ小さいことになります。

比べ方が乱暴なのは、分かっています。国も、距離も、乗り物も違う。それでも、並べてみると、旅の費用のほとんどは「着くまで」にかかっていて、「着いてから」はその残り、という形をしていました。

内訳を見る癖、次に買うとき

これまで航空券は、総額しか見ずに買っていました。あまり内訳は見ませんでした。内訳を初めて見たのは、帰ってきてから旅の記録をまとめたときでした。検索して、いちばん安いところを選ぶ。画面に出ている数字は、たいてい「全部込み」の総額です。その中で、運賃がいくらで、燃料がいくらかは、買うときには気にしていませんでした。

燃油サーチャージは、自分でどうにかできる項目ではありません。見たからといって、安くなるわけでもない。ただ、12万円という数字が、「何に払った12万円なのか」に分かれただけで、同じ金額の見え方は、少し変わりました。運賃は、航空会社が決めている値段です。競争があって、セールもある。燃油サーチャージは、原油の値段と、為替で決まります。航空会社にも、どうにもならない部分です。私が払った12万円のうち、8万円は、世界のどこかで決まった燃料の値段でした。

次に航空券を買うときは、総額の下にある内訳を、買う前に一度ひらいてみようと思います。それで何かが変わるのかは、分かりません。燃油サーチャージが高い時期だと分かっても、行く日が決まっていれば、買うしかないので。変わるとしたら、「いつ行くか」を決める前に見る場合だけです。来年のどこかで旅に出る、とだけ決めていて、時期はまだ動かせる。そういうときなら、2ヶ月ごとの表を見て、買う時期を選べるかもしれません。次の旅が、そういう決め方になるのかどうか。それは、まだ分かりません。

行く前に知りたかったこと

  • やったこと:やったのは、成田からムンバイまでの往復航空券(ANA、行きNH829便・帰りNH830便)の金額の内訳を、帰国後に確認したことだった
  • かかった時間:行きの飛行は成田11時40分発・ムンバイ17時50分着、帰りはムンバイ19時30分発・成田翌7時50分着だった
  • 料金:往復で121,080円だった(運賃28,500円、燃油サーチャージ等82,360円、帰りの座席指定2,000円、残り8,220円)
  • 予約:航空券を買ったのは7月23日だった(燃油サーチャージがいちばん高い時期)
  • 初めてでもできるか:これまで航空券は総額だけを見て買っていて、運賃と燃油サーチャージの内訳を買う前に見る習慣はなかった
  • 内訳を見て思ったこと:意外に安いな。燃油サーチャージのほうは、戦争の影響かな

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