ムンバイで現金なしカード対応店を探した
2026年9月17日から22日まで、インドのムンバイとナシークにいました(現地5泊6日。帰りは機中泊で、23日の朝に帰国)。この記事は、その旅の連載「ムンバイとナシークの6日間」の1本です(現地の話)。一覧は、記事の下の連載タグからどうぞ。
2026年9月17日、ムンバイに着いた最初の夜。友人と2人で、晩ごはんを食べる店を探して歩きました。条件はひとつだけです。カードが使えること。現金を、持っていなかったので。

現金を持たずに、ムンバイに着いた
成田を11時40分に出て、ムンバイに着いたのは17時50分でした。そこからフォート地区のホテルへ向かいます。出発前に決めていたのは、支払いはWise(ワイズ。海外で使えるデビットカード)を軸にすることと、配車はUberを使うことの2つです。Uberはアプリの中で支払いが終わるので、乗って降りるだけで、運転手さんとお金のやり取りをする必要がありません。だから空港からホテルまでは、現金がなくても着けました。問題は、そのあとです。
空港で両替しようと思っていたんですけど、ムンバイのほうへ行けばあるだろうと、勝手に思っていました。マレーシアやタイではたくさん両替所があるので、その前提で考えていました。しかしムンバイでは、両替するところがほとんどなくて、とても困りました。
夜、歩いて店を探した
ホテルに荷物を置いて、夜の街に出ました。行き先は決めていません。歩きながら、入れそうな店を探しました。友人はこのときの様子を動画に撮っていて、翌日の夜、また食べ歩きに出かけるときに、こう振り返っています。「昨日は来たばっかりでお金も両替できてなかったので、カード使えるお店がこの辺は少なくて入れなかった」。着いたその日で、両替がまだできていなかった。そして、カードが使える店は、あのあたりには少なかった。私も一緒に歩いていました。
動画を見ると、最初に歩いていたあたりは通りが暗かったようです。観光客向けの場所ではなく、地元の人の生活の場所で、ごみの匂いや薬品のような匂いがする、と友人が言っています。少し明るい通りに出たところで、明るい店には人が集まるものだ、という話もしていました。カードが使えるかどうかは外から見ただけでは分からないので、入って聞くしかありません。30分以上は、ブラブラしていたかと思います。一緒に行った友人も両替していなかったので、カードが使える店に入るしかなくて、それが結構、高級店しかなかったです。
ビールも飲みたかったんですけど、お酒が飲める店はほとんどなかったです。ビールが飲める店は観光地向けのものだと、あとで知りました。宗教的な問題なのか、ビールやお酒を置いている店は、すごく少なかったです。
見つけた店で、最初のビリヤニ
そうやって見つけた店で、最初の食事をしました。食べたのはビリヤニ(スパイスと肉を入れて炊いたごはん)です。友人にとっては、これが初めてのビリヤニだったそうです。それと、バングダという魚。サバの仲間で身がやわらかく、辛いソースと、辛さをやわらげるヨーグルトがついてきました。ビリヤニは値段がそれなりにするなと思ったら、3人分くらいの量で出てきて、1人では絶対に食べきれない量でした。
食べ終わって店を出ると、大通りに出ました。フローラの泉という古い噴水のある交差点です。さっきまで歩いていた暗い通りとは、だいぶ雰囲気が違います。最初からこっちを歩いていればよかった、と友人が笑っていました。そのあと、クラブのような音の大きいバーに入っています。私の記録では、22時58分から23時12分まで、Kala Ghoda Cafeというカフェにいました。
最初に入った店は魚も扱っている店で、ビリヤニも初めて食べて、びっくりするくらい美味しかったです。特に調べずに入った店がこれだけ美味しいんだから、ほかの店はもっと美味しいのではないかと、期待が膨らみました。
現金は、なんとか確保
翌朝、友人は屋台でチャイを買いました。12ルピー、日本円で20円ちょっとです。ここで初めて現金をつかったのですが、とある両替所でルピーに交換することができました。
9月18日、インド門の前で声をかけられた観光ツアーは1人2,000ルピーで、9か所を車で回るというものです。パニプリ(揚げた小さな皮にスープを入れて食べる軽食)のような屋台の軽食も、ナシークの川沿いや市場の通りも、現金が前提の場所でした。最初の夜は「現金なし」でしたが、6日間ずっと現金なしで通したわけではありません。
逆にきれいに残っているのが、Uberです。確認できた範囲で、滞在中に10回、合計で約1,978ルピーでした。
- いちばん高かったのは、最終日の空港行き。744.74ルピー
- ムンバイ市内の移動は、120〜230ルピーくらい
- いちばん安かったのは、ナシークのオートリキシャ(三輪タクシー)。49.02ルピー、58.64ルピー、81.09ルピー
小数点以下まで全部残っているのは、アプリの履歴がそのまま明細になるからです。現金で払ったものは1件も残っていません。いくら使ったのか、いくら余ったのかも分かりません。カードとアプリで払ったものは1ルピー単位で分かるのに、現金で払ったものは何も分からない。旅の支出の記録は、支払いの方法で、きれいに2つに分かれていました。
カードが通る窓口と、通らない街
カードの話でいうと、いちばんはっきり詰まったのは旅の前です。インドの鉄道の予約サイト(IRCTC)で列車のチケットを取ろうとしたとき、サイトが自前で用意している支払い方法はインド国内のカード向けで、日本のカードは通りませんでした。国際カードで払えるのは、外部の決済サービスを経由する別の入口だけです。アカウントを作るための登録料100ルピーと税も、同じ入口から払いました。100ルピーは200円もしません。それでも、通る入口を見つけるまで先に進めませんでした。
カードを持っていることと、そのカードが通る窓口があることは、別の話なんですよね。金額の大きさは関係なくて、窓口が合わなければ200円でも払えません。最初の夜に歩き回ったのも、同じことでした。お金がなかったわけじゃない。払う方法が、合っていなかった。
調べてみると、インドではQRコードを使ったスマホ決済が広く使われているそうです。屋台でも小さな店でも、QRコードが貼ってあります。カードの読み取り機を置くより、ずっと手軽だからです。ただこの仕組みは基本的にインドの銀行口座とつながっていて、旅行者がそのまま使えるものではありません。つまり現地の人にとっては「現金がなくても困らない」街で、旅行者にとっては「カードだけでは困る」街だった、ということになります。同じ「現金なし」でも、中身が違いました。
次に行くなら
次に同じ構えで行くなら、決めておきたいのは1つだけです。着いたその日に、いくらかの現金を手に入れる。どこで、いくら。それだけは出発前に決めておきたいと思います。カードの枚数を増やしても、最初の夜の問題は解決しませんでした。それでも、あの夜、カードが使える店を探して暗い通りを歩いたから、あのビリヤニに行き着いた、という面もあります。
戸惑いはありましたけど、なんか、これが旅だな、という感じがして。そのときの手札、そのときやれることをやろう、という感じで、完璧主義を手放すことができたので、よかったです。そのときのトラブルを楽しむ、みたいなイメージです。
行く前に知りたかったこと
- やったこと:現金を持たずに着いたムンバイの夜、カードが使える食事処を友人と一緒に歩いて探しました。
- かかった時間:店を探して、30分以上はブラブラしていた
- 持ち物:現金は持たずに着き、支払いはWiseのデビットカードを中心にするつもりでいました。
- 不器用でも/初めてでもできるか:カードが使えるかどうかは外から見ただけでは分からず、実際に店に入って聞くしかなかったと本文に書いています。インドの鉄道予約サイトでも、日本のカードはそのままでは通らず、別の入口を見つけるまで先に進めませんでした。
- やる前に思っていたこと/やってみて:ムンバイに行けば両替所はあるだろうと思っていたが、ほとんどなかった。戸惑いはあったが、これが旅だな、という感じがした
この旅の友人の動画は、友人のチャンネル「BBQ牧師」(https://www.youtube.com/@pastorsbbq)で公開されています。










